2012年11月9日金曜日

母への一年

1年前の11月3日、よく晴れた朝に私の母は天に発ちました。
まさに母の元に向かおうと娘と二人、準備をしていた中
姉からの電話で知らせを受けました。

瞬時に泣き崩れる私を励ます娘。
おかげで明るい気持ちを保ちながらすぐに家を出ましたが、
祝日だったからなのか、あまりに清々しく爽やかだった
恵比寿駅前を思い出します。


あっという間に1年が経ちました。
あの時には想像もしなかったことが次々と起こった日々。

今こうして落ち着いて、また私のお腹から生まれてくる命を
大切に大切に想いながら過ごしていられるのも、
すべて両親のおかげだと感じています。

長女を育てながらの妊婦生活を通してやっと
6人を生み育てた母の想いを、少しは分かるようになった気でいます。

頑固でこだわりの強い娘を見ながら、
私の幼い頃のこだわりを思い出したり
それを見守ってくれた母のやさしさに感謝したり。。。
そしてまた、娘の純粋さに心を打たれる時、
何が正しいことなのだろうと必死でもがいていた思春期の私に
笑顔で涙していた母を、何度も何度も思い出す。

言葉で何かを教えてくれたというよりは、
すべて行動で示してくれていたということが分かるし
それは父も同じだということも分かる。

今すぐに電話して聞けないからこそ、母に問いかけるというよりは
悟りながら、過ごして来たこの1年でした。

よく、「老後は6人のこどもたちの家を2ヶ月ずつ順番に回れば
あっという間に1年経つわね。世界中行けるわ。」
と言っていた母。
湯布院に来ていることも感じます^^

そしてあらためて、5人もの兄と姉の下に
私を生んでくれたことに、心から感謝。
私たちの前では父と口喧嘩すら、
しないでいてくれたことにも感謝。
いつも前向きに肯定し励ましてくれたことに感謝。

言葉にすればきりがありませんが、とにかく
『オンマ、ありがとう』
この言葉をこの1年で何度言ったか分かりません。

自分のこどもにも、そんな存在になれるように。
まだまだ未熟すぎる母親ですが、成長していきたいです。


最後に、オンマの63歳の誕生日に撮った、手の写真。

主人が撮ってくれたものですが、その手の温かさや
シワの感覚は、私の手に一生残っていることと思います。



家の玄関を出ると一番に迎えてくれる、一輪の真っ赤なお花。
オンマみたいだな、って思うのです。


湯布院は今日も、雄大な由布岳に守られて星がキレイです。

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